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家庭教師料金の相場は?

▼目次


家庭教師の時給から相場を考える

家庭教師の相場ってどれくらいなんだろう。

こう疑問に思われる保護者は多いと思います。

正直、教える生徒の学年や科目、地域性、教えるのが「プロ家庭教師」なのか「大学生のアルバイト」なのか、などのいろいろな要因があって料金は決まりますので、ずばりいくら、とは言えません。

しかし家庭教師自身がいくらもらっているのか、から考えていくことはできます。

近所の知り合いや親戚の紹介など完全に個人契約であれば、支払う料金=家庭教師の収入になります。

しかしほとんどの家庭教師はどこかの組織に属しているか組織から派遣されてやってきています。

ということは家庭教師に支払った金額のうちの何割かは組織に持っていかれるということになります。

「家庭教師は高いから」「こんなに高い金額を払っているのに」という意見も聞きますが、支払っている金額がすべて家庭教師に入っていないと考えると納得いただける部分もあると思います。

もちろん組織によってどれだけの割合を取るかは違いますが、2割から5割の間が一般的のようです。プロ家庭教師などになると金額が大きくなるので5割も取ると大変ですので。やはり大学生のアルバイトなどはかなり取られているようですね。


家庭教師のアルバイトは本当に効率が良いのか

大学生の家庭教師アルバイトで1時間の料金が3000円だったとします。

これは学生のアルバイトに払う金額としては平均的な金額です。

しかし大学生が得るのはおそらく「時給2000円」ほどでしょう。

では、これが高いかどうかを考えます。たとえばコンビニやファミレスで時給2000円はそうそう貰えません。

そう考えるとすごく稼いでいるようにも思えます。

しかし実際には学生の家庭教師アルバイトではあまり稼げません。なぜかというと、「効率が悪い」からです。

飲食店のように1回アルバイトに行ったら長くて6時間~8時間働くということは家庭教師にはありえません。

よほど家庭を連続して行けば可能かもしれませんが、ほぼ不可能でしょう。となると1回の家庭教師時間90分~120分ほどが1日の収入となります。

つまり3000円~4000円にしかなりません。そしてその90分~120分のために往復の時間がかかるのです。

この往復の時間は時給には含まれません。実際には2時間~3時間の時間を費やして3000円~4000円と考えると決して効率が良いわけではないのです。結果、どうしても料金自体を上げていかないと大学生のまとまった収入につながらないのです。


安くするために個人契約を考える?

家庭教師派遣会社を通して家庭教師を依頼するとどうしても料金が高くなるということはわかりました。

では、個人契約にすれば料金を安く済ませることができるのではないかと思うかもしれません。

ここでは個人契約に至る2通りの方法を見ていきます。

まず、もともと派遣会社を通して来てもらっていた家庭教師と直接交渉して、会社を通さずに直接契約するという方法です。

その家庭教師のことを気に入ったなら一番お得な方法のように思えますが、実際にはこれはなかなかうまくいきません。

家庭教師は会社と契約する際に「行っている家庭と直接契約することは禁止」と決められているからです。

これを破ってこっそりと直接契約していることが判明したりすると重大な契約違反としてかなりの賠償請求をされます。

となるとやはりどこの会社にも属していない人と直接交渉するしかありません。

近所の知り合いや親戚、信用している人の紹介などが考えられるでしょうか。

この場合の問題点は、会社を通していたら別の人に来てもらったり、最低限の受験情報の紹介、指導マニュアルの徹底などが保証されますが、個人契約だとそういった保証がまったくないということです。「ちょっとこの人とは合わないな」と思っても、誰かの紹介だったりすると断りにくいということもあります。

こういったトラブルを無視すれば、料金は会社を通す時の5割~7割くらいの料金で済みます。


授業の補習と受験対策での料金の違い

家庭教師には「学生アルバイト」と「プロ家庭教師」という分け方と「学校の授業フォロー」と「受験対策」という分け方があります。

この組み合わせによってだいたいの料金が決まります。例えば、「学生アルバイト」に「授業フォロー」を依頼すれば2000円から高くても4000円くらいまででおさまるでしょう。

しかし「プロ家庭教師」に「受験対策」を見てもらえば料金は非常に高くなります。

5000円~9000円ほどはかかるでしょう。]

実際には目的に応じて、「どういった家庭教師」を頼むかを考えなくてはいけないのです。

最近増えてきた種類の家庭教師派遣会社で「学校で平均点を取れない子ども専門」とうたっている会社もあります。

「中学受験に絶対の自信」「英語・数学など科目に特化」など特徴を売りにしているところもあります。

また、どれくらいの頻度で依頼するかによっても大きく料金は変わります。

指導してもらう基本的な流れも考えなくてはいけないでしょう。

学生アルバイトは「問題を解かせて答え合わせをする」というパターンが主流です。

プロ家庭教師は集団形式の塾などのように、その学習範囲を「指導」できるベテランばかりですので、どういう指導形式を希望するのかということもあります。

まずは子どもの希望を聞き、保護者の意向も踏まえて、考えていきましょう。

何も決まっていないのにとりあえず家庭教師派遣会社に依頼する、ということは絶対にしてはいけません。家庭の都合ではなく、会社の都合で家庭教師が決定してしまうからです。


他にもいろいろとかかる諸費用

今まで家庭教師の料金について述べてきましたが、実際に依頼するともう少し費用がかかります。

それは「入会費」「登録料」「交通費」「管理費」「テキスト代」といったものです。

もちろん、これらがすべてかかるわけではありません。近くに住んでいる家庭教師なら交通費がかからないかもしれません。

すでにテキストを持っている場合はテキスト代はいらないでしょう。

ただ、「入会金」はほとんどの会社で必要です。だいたい1万円~3万円のあいだくらいです。

注意しなければいけないのは「管理費」です。これには受験情報などを継続的に連絡する、といった名目などで毎月取られるものがあります。

契約する前に「その家庭教師に依頼したらトータルでいくらかかるのか」を派遣会社に確認しましょう。

ここであやふやなことを言ったり、不明瞭な金額があったりする場合はそこに依頼するのは辞めたほうが良いでしょう。


教材販売と一体型には注意が必要

家庭教師を派遣している会社で「入会金無料」「料金が他の会社の半額」などをうたっている会社があります。

こういった会社の中には「受験勉強に必要な教材を全科目集めました。これを購入してもらった家庭には家庭教師の料金が半額で依頼できます。」といって数十万円するテキストを購入させる会社があります。

中学受験や高校受験にはたしかにテキストは必要ですが、全科目購入しても数十万円にはなりません。

まして同時期に何十冊も必要ありません。しっかりした家庭教師なら「どの時期にこれだけのテキストが必要」と最低限の購入をすすめてくれます。

パッと見の「半額」などの言葉には注意しましょう。教材はこちらで用意していても良いものです。どうしても必要なものだけ家庭教師に相談して購入するようにすれば、余計なテキストは買わなくてすみます。


ライタープロフィール

男性
40代
塾講師歴 15年
現在高校生を相手に文系の授業を中心に行っています。
担当教科:国語、社会、歴史

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