家庭教師のトラブルに合わないために
▼ 目次
遅刻・欠勤が多い
異性の家庭教師には気を付けたほうがいい?
成績が上がらない?
個人契約でありがちなトラブル
個人情報の保護トラブル
トラブルまとめ
遅刻・欠勤が多い
家庭教師に関するトラブルはいくつかあるのですが、もっとも多いのがこの「家庭教師の遅刻・欠勤」です。
特に派遣会社から来ている家庭教師ではなく個人契約のアルバイト教師に多いようです。
集団形式の塾などで教師が遅刻や欠勤を繰り返していればすぐにクビになります。
しかし家庭教師なら大丈夫かと勘違いしているアルバイトもいるのです。
その理由の一つに「生徒の都合の良い日に振り替えが可能」というものがあるかもしれません。
もちろん、派遣会社を通してきている家庭教師やこれを専門の仕事としているプロ家庭教師などではあまり見られません。
ようはプロ意識の差でしょう。
この遅刻や欠勤がらみのトラブルは非常に多く、「テスト前の大事な時期なのに先生の都合で休まれた」「当日突然の欠勤だったので代わりの先生も来てもらえなかった」「遅刻してきたのに終わる時間はいつもと一緒だった」「遅刻や欠勤するのに料金はしっかりととられる」など指導面・金銭面色々なところに問題を起こします。
もちろん家庭教師も人間ですので、病気になることもあります。
その場合でもできるだけ早く連絡をしてきて、違う日の振り替えの相談をしてくるのが常識です。
いくら教えるのがうまくても、遅刻や欠勤があまりにも多いと感じる場合は違う家庭教師を頼んだほうが良いでしょう。
子どもの学習のためにも保護者の精神衛生のためにもその方が良いはずです。
異性の家庭教師には気を付けたほうがいい?
これは最近ではできるだけ未然に対処することで防いでいるトラブルです。
まず女子生徒の場合は女性の先生に依頼する。
女子生徒が小さい子どもであっても同様がおすすめです。
異性の教師はおすすめできません。
これは逆も同じで高校生以上の男子生徒の場合は女性の先生は避けたほうが良いでしょう。
「その先生は大丈夫」「まさかそんなことありえないだろう」という思い込みがトラブルを招くことがあります。
家庭教師の指導中はだいたいが子どもの部屋で密室になり、かなりの至近距離で指導を行うことになります。
やはりこのような環境で異性の先生を置くべきではないでしょう。
また、指導中以外にも注意が必要です。
電話番号やlineを交換していると保護者がわからないうちに子どもと先生が連絡を取り合っているかもしれません。
できることなら家庭教師が家に来ている時は保護者も必ず家に居るというのが理想です。
部屋に居る必要はありませんが、家の中に保護者がいるというだけでも抑止力になります。
また、自宅外、たとえば家庭教師宅や喫茶店・ファミレス・ファーストフードなどでの指導は絶対に断りましょう。
集中して勉強もできませんし、他のトラブルの元にもなります。
この異性家庭教師に関するトラブルは保護者が気を付けることでかなり防ぐことはできます。
意識して未然に防いでおきましょう。
成績が上がらない?
これをトラブルと言ってもよいかどうかわかりませんが、お金を払って依頼している以上、やはり何かしらの成果が出ないと納得はいかないと思います。
もちろん、1回2回指導したから急激に点数が上がるというものではありませんが、2か月、3か月と指導していて成績に何の変化も見られないのには何か問題があります。
もちろん子どもの性格や指導方法によって、まず勉強の取り組み方や普段の勉強習慣の改善から行っていて、まだその途中なのかもしれません。
そういった経過が見られているならまだ良いでしょう。
この成績が上がらないというのはある意味一番のトラブルなのです。
子どももしっかり勉強している、家庭教師もまじめに指導している、なのに成績が上がらないと保護者の側からしてもクレームをつけにくく、しかも他の家庭教師に替えて成績が上がるかどうかわからないため、踏ん切りもつけにくいという状況に陥るのです。
特に子どもがその家庭教師のことを気に入っていて気分よく勉強しているのならなおさらです。
次に来る家庭教師と相性があうかどうかわからないため、もし次に来た教師と子どもの相性が悪いと子どもが勉強自体やる気をなくしてしまうかもしれません。
そして成績が上がらないままダラダラと続けてしまうのです。
こういった場合はどこかで区切りをつけて「次の定期考査」「次回の模擬試験」で結果が出ない場合は家庭教師を替えると前もって話をしておき、結果次第で替えるという順序にしましょう。
来週から変えるなど、突然の交代は子どもを戸惑わせるだけになってしまいます。
個人契約でありがちなトラブル
個人契約は派遣会社を通して依頼するよりも料金が安い分だけリスクも高くなります。
トラブルも多く発生するのですが、いくつか実例を挙げて述べていきます。
まずあったのが料金の支払いトラブルです。
派遣会社へ料金を支払う場合は銀行での振り込みか引き落としが大半ですが、個人契約の場合は現金で直接渡す場合があります。
その時に領収印であったり領収書をもらっていれば良いのですが、封筒などを受け取ってそのままの場合があります。
すると「先月の分もらっていません」などと突然言われることがあるのです。
保護者は渡したはずと言いましたが家庭教師はもらっていないの1点張りで関係は悪化し契約は打ち切りとなりました。
なかなか「領収書をください」とは言いづらいかもしれませんが、あとのトラブルを防ぐためにはもらっておくべきでしょう。
もしくは銀行振り込みにしてもらうかです。
これであれば記録が残りますので安心です。
また個人契約で大きな問題となるのが「代わりがいない」ことです。
派遣会社であれば家庭教師が欠勤する場合などは代わりの教師を派遣してくれますが個人契約の場合は代わりがいません。
病気や旅行などで長期的に休まれて関係が冷え切ってしまうということもあるのです。
個人情報の保護トラブル
家庭教師はその仕事の性質上、家庭の情報を詳しく知ることになります。
住所、電話番号、家族構成、子どもの成績や志望校などの個人情報です。
もちろんこれは仕方ないことなのですが、これも実際にトラブルに発展したケースがあるのです。
学生アルバイトが自分が行っているSNSで指導している生徒のことを書いたのです。
それも学校や成績まで載せており、点数があまり良くないことを面白おかしく書いていました。
それが人伝いに保護者の耳に入り、激怒した保護者は家庭教師本人と派遣会社を訴えるというところまでいきました。
こういったことはプロ意識のない家庭教師であれば、軽い気持ちで行ってしまう場合があります。
またこうして関係が悪化しても、その相手に家庭の情報を知られているということが保護者側の不安を煽るかたちになるのです。
しっかりした派遣会社であれば、家庭教師と契約するときに個人情報の保護に関しては厳しく注意があったうえで契約しています。
それでも起こりうるトラブルなのです。
トラブルまとめ
ここまで述べてきたように家庭教師はその性質上いろいろなトラブルが発生する可能性を秘めたものです。
しかしこういったことに関しては指導を受ける子ども自身が注意を払えることはあまりありません。
ほとんどが派遣会社の管理や保護者の注意によって防止もしくは減少できるものです。
安易に契約をせず、前もって後でトラブルになる芽をつぶしておき、信頼できる家庭教師に依頼してこそ子どもの成績にも良い影響を及ぼすのです。
しっかりしたサポート体制、管理システムが整った派遣会社を依頼するのがリスクを抑える近道かもしれません。
個人契約をする場合はたとえ個人契約であっても、簡単な契約書を交わす、料金の支払いを明確にしておく、家庭教師が来れない日などの振り替えをどうするかなどを前もって決めておく、などあいまいにするのではなく、細かい部分まではっきりさせておくことでトラブルを未然に防いでおきましょう。
ライタープロフィール
男性
40代
塾講師歴 15年
現在高校生を相手に文系の授業を中心に行っています。
担当教科:国語、社会、歴史