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家庭教師契約時の注意点

▼ 目次

支払い形式、方法は適切か
派遣会社のメリットはサポート体制
進路・模擬試験・全体的な相談にどれだけのってもらえるか
正式な契約を結ぶ前にしておくこと
家庭教師と契約するときには塾よりも慎重に

家庭教師との契約とは家庭教師に依頼するときには契約を結ぶことになります。

塾でいえば「入塾届」のようなものでしょうか。

家庭教師派遣会社であれば、かなり本格的な書面を書くことになります。

最近増えている会社を通さずに直接交渉する個人契約の場合ではかなり簡略化されているかもしれません。

しかし教育業界全体が集団形式の授業から個別形式の授業へと割合が移ってきているなかで、家庭教師に関するトラブルも増えているというのが実状です。

それがなぜ起こっているかというと、「契約時のしっかり確認していなかった」ことがほとんどの原因となっているのです。

あとで一つ一つ述べていきますが、中をしっかりと確認せずに契約してしまって後で困るというケースが増えているのです。

また、個人契約は途中で会社に払う手数料が引かれないために、料金自体が安く済むということもあって、ここ最近増えてきています。

しかし、保護者の側も家庭教師側も「どんなトラブルが起こりえるか」がわかっていないまま契約を結んでしまうので、あとでトラブルになりやすいのです。

しかも派遣会社からの家庭教師であれば会社にクレームを言えますが、個人契約であったら本人には直接言いづらいという状況になりがちです。

たとえ個人契約であってもお互いのために書面で契約を交わしておいたほうがよいでしょう。


支払い形式、方法は適切か

まず多いのが、お金に直接かかわる内容です。

教材購入と一体型の派遣であったり、年間契約ということで最初に一括で一年分支払いを求めてくるような会社です。

大手と優良会社と呼ばれる派遣会社ではこういったことはまずありませんが、あまり名前の知られていないような派遣会社やネットのみでお客を集めているような会社ではまだよくあることです。

一括で一年分を払ってしまうと、その後で何かトラブルが起こってその派遣会社との契約を終わらせたいと思っても、まず返金はされません。

こういった会社の契約書には「お客様都合による契約の終了時には返金はできない」との文言が間違いなく入っています。

またネット媒体メインで業務を行っている派遣会社などは、しっかりとした本社・サポートセンターといったもの自体がないという会社もあり、直接クレームを言いに行けないような会社もあります。

先に一括で納めるほかにもローン式や家庭教師チケット式など形式は色々とありますが、本当にそういった支払い形式の会社が信頼できるのかどうかを契約時に確認しましょう。

また、ホームページなどで具体的な料金が載せられていない、あとで追加料金が発生する可能性がある、などの料金体系にも注意が必要です。

ぱっと見の安さにつられないようにしましょう。


派遣会社のメリットはサポート体制

これも契約時に絶対に確認しておきたい項目です。

例えば家庭教師の都合で授業日に来れなくなった。

もしくは旅行や病気などで長期間来れない、というときなどに代わりの家庭教師を派遣してもらえるのかどうかが契約書に記されているかどうかです。

特に学生のアルバイトの場合は大学の試験や旅行などで長期間休む場合があります。

そんなときにすぐに代わりの家庭教師が派遣されるのか、あくまでその家庭教師と日程をすり合わせて来てもらう形になるのかという違いが出てきます。

すべてを振り替え授業にすると生徒の学習計画にもズレが出てきてしまいます。

できるだけ勉強のスケジュールに合わせて家庭教師に来てもらうようにしましょう。

また、集団形式の塾と家庭教師が大きく違うのは「家庭教師との相性」です。

これは教師・生徒どちらも悪くなくても何か波長が合わないということでも起こりえます。

また何回が指導してもらっているうちに、他の先生に替えてほしいと子どもが思うかもしれません。

そんなときに違う先生に来てもらうことができるのかどうかということも重要です。

また、科目によって違う先生に来てもらうことが可能かという項目もあります。

受験全体のことにも詳しく、国語や社会の指導もしっかりしている、ただ算数の教え方がイマイチという先生の時に、算数だけ違う家庭教師に来てもらうことができるかどうかです。

教師にも得意科目・苦手科目がありますので、できれば得意な科目指導できる先生に来てもらいたいものです。

これも契約時の項目に入っているかどうかの確認が必要です。


進路・模擬試験・全体的な相談にどれだけのってもらえるか

もし指導に来てもらっているのが学生のアルバイトだったりすると勉強はしっかり教えてもらえて満足しているが、進路についての相談や学習習慣、模擬試験についての詳細に関して相談するとなると少し頼りないかもしれません。

そういったときに派遣会社の方で相談窓口があるか、もしあるならばいつでも相談にのってもらえるのか、回数や時間に制限はあるのか、などを契約時に確認しておくのが良いでしょう。

こういったことは家庭教師にも苦手、得意があります。

もし得意としているプロ家庭教師などであれば会社に相談せずとも家庭教師自体が相談にのってくれるかもしれません。

しかし、やはりサポート体制が整っているかどうかというのは派遣会社への安心・信頼にもつながります。

また、こういった部分が派遣会社を通しているメリットともいえます。

個人契約の場合だと、その家庭教師が知らないことに関しては相談にはのってもらえません。

家庭教師と契約を結ぶときには、料金だけで選ぶのでなく、こういったサポート面までを含めて考えるのがよいでしょう。

正式な契約を結ぶ前にしておくこと

正式な契約を結んでしまうとそのあとで返金してもらう、契約を打ち切ってもらうというのは難しいです。

気になることや疑問に思っていることは契約を結ぶ前に質問して解決しておきましょう。

逆に言えば、気になる部分があるうちは正式な契約はしてはいけないのです。

一般的な派遣会社に依頼しようとすると、電話で会社に連絡→自宅もしくは会社で対面面談を行う→担当予定教師もしくは体験授業専門講師による体験授業を行う→正式に契約、という流れになります。

ここで注意するのは、体験授業のときの家庭教師です。

体験授業専門の講師の授業を受けた場合は実際に契約をしてから授業を教えてもらう家庭教師は別人ということになります。

実際に来てもらった家庭教師が気に入らない場合はすぐに他の家庭教師に替えてもらえるのかどうかは契約前に確認が必要です。

また、会社によっては体験授業を行わない会社や、対面面談を行わずに電話やネット連絡だけで情報交換を済ませるところがあります。

これは安い値段で全国に展開しているような会社に多く、料金は安い分、信頼度に欠けます。理想は対面面談を行って、実際に指導予定の人に体験授業をしてもらい、契約前に不明な点をしっかり質問して解決したのちに契約をすることです。


家庭教師と契約するときには塾よりも慎重に

家庭教師を依頼するということは、私個人の考えですが塾に通わせるときよりも慎重にするべきだと思います。

塾と家庭教師にはいくつか違いがあるのですが、もっとも大きいのは「他人を自宅にあげる」「子どもと部屋に二人っきりにする」ということです。

普通に考えればこのようなシチュエーションはそうそうありません。

それがありえているのが家庭教師なのです。

それだけに料金が安く済む個人契約ではなくて、料金が高くてもリスク管理がしっかりしている大手派遣会社を利用する人が多いのです。

どれだけ成績を上げたりなどの効果が期待できるかと同時に、どれだけ何のトラブルも起こさずに安心・信頼して子どもを任せることができるかが家庭教師と契約するときのポイントなのです。

ライタープロフィール

男性
40代
塾講師歴 15年
現在高校生を相手に文系の授業を中心に行っています。
担当教科:国語、社会、歴史

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